Webサイトからの情報漏洩対策|原因と対策の選び方
監修:JIISセキュリティラボ監修者情報を見る
公開:2026年10月15日|最終更新:2026年10月15日
定義
Webサイトからの情報漏洩対策とは、会員情報・顧客データ・取引情報などを扱うWebサイト・Webアプリから、第三者に情報が流出する事故を防ぐための一連の取り組みです。原因は外部からの攻撃(既知の脆弱性・認証の不備・APIや設定の欠陥)と内部の運用(誤送信・持ち出し・委託先管理)に大別され、それぞれ対策の置き場所が異なります。
仕組み
公表された漏えい事案の多くは、高度な攻撃ではなく基礎的な不備を突いたものです。株式会社マクニカ セキュリティ研究センターの分類(2026年10月)では、Webシステムからの漏えいの手口は「共通ソフトウェアの既知の脆弱性」「アカウント・認証の不備」「サイト固有の構造・API・設定の欠陥」の3つに大別されます。2017年・2021年に公開された脆弱性が2026年も悪用されており、狙われるのは特定の企業ではなく「穴のあるサイト」です。
自社開発のWebサイトで特に多いのが3つ目です。ログインした会員が他人の情報を参照できるアクセス制御の不備、必要以上の項目を返すAPI、公開されたままのバックアップやデータディレクトリ、推測しやすい管理画面のパスワード——いずれもSQLインジェクションのような古典的な手口と並んで、会員データの一括流出に直結します。一方、誤送信・USBの持ち出し・委託先の事故のような内部要因は、Webの通り道には現れないため、別の対策(権限管理・教育・DLP等)が必要です。
実被害の傾向
会員数が数万〜数十万人のサービスでは、1件の漏えいが利用者全員への通知・問い合わせ窓口の設置・個人情報保護委員会への報告・取引先への説明・再発防止策の公表へ広がり、数か月にわたって事業の手が止まります。カード情報を扱うECでは、カード会社・決済代行会社との調整や決済停止も重なります。自社では気づけず、外部からの連絡で判明する事案も少なくなく、「漏えいしていることに気づけない期間」が被害を大きくします。
対策
- 棚卸し:どこに個人情報があり、どのURL・APIから参照できるかを一覧にする。使っていない機能・公開不要なファイル・古いサブドメインは閉じる。
- 既知の脆弱性をなくす:フレームワーク・ライブラリ・ミドルウェアの更新を運用に組み込む。更新までの期間はWAF・仮想パッチで攻撃を手前で止める。
- 認証とアクセス制御:管理画面の多要素認証、ログイン試行の制限、漏えい済みパスワードの照合、「他人のIDを指定しても見えない」ことの確認。
- APIと設定:返す項目を必要最小限にし、仕様外のリクエストを拒否する。管理用ポート・バックアップ・ディレクトリ一覧の露出を閉じる。
- 定期的な診断と証跡:年1回の“点”ではなく、毎月の診断で新しい穴を見つけ、実施した対策を記録に残す。被害時の初動手順も備える。
いま自分のサイトがどうなっているかは、Webサイトの脆弱性の確認方法の手順で確認できます。
サイトドックでの扱い
サイトドックは、DNS切り替えだけでWebサイトの通り道(エッジ)に立ち、月次の能動診断(nmap・nuclei・OWASP ZAP 等)でSQLインジェクション・アクセス制御の不備・情報露出・既知の脆弱性を毎月確認し、エッジで治せる弱点は自動修復(仮想パッチ)でその場でふさぎます。実施した対策は毎月の証跡レポート(PDF)に残り、取引先や監査への説明に使えます。
会員機能・管理画面・APIを持つ自社開発のサイトには、ログイン後の画面・APIまで診断し、API保護(スキーマ検証)とサーバの全ポートの外部非公開を加えたプロが適します。アプリ本体のコード修正・多要素認証の導入など、エッジでは行えない対策は診断結果で正直に明示し、専門家が実装まで伴走します。内部要因(誤送信・持ち出し・委託先)はサイトドックの対象外です。
対策の実施と運用まで任せる場合の仕組み・料金はサイトドックのご案内をご覧ください。
よくある質問
自社開発のWebサイトの情報漏洩対策は、何から始めるべきですか?
WAFを導入していれば、情報漏洩は防げますか?
原因を問わず、情報漏洩全般を1つのサービスで防げますか?
会員数が数万〜数十万人のサイトでも、サイトドックは使えますか?
このページの要点
- 公表された漏えい事案の中心は、既知の脆弱性・認証の不備・APIや設定の欠陥という基礎的な穴
- 自社開発サイトでは、アクセス制御の不備と過剰な情報を返すAPIが会員データの一括流出に直結する
- WAFは汎用の守り。サイト固有の穴は診断で見つけて個別に対処し、改修までの空白を仮想パッチで埋める
- 内部要因(誤送信・持ち出し・委託先)はWebの通り道では防げない。別の対策と併用する
対策の実施と運用まで、まとめて任せるなら
サイトドックは、月次の定期診断で弱点を継続的に見つけ、エッジで治せるものは速やかに修復する統合型セキュリティサービスです。実施した対策は毎月のレポート(PDF)でお届けします。